療育園に通っているお子さんをお持ちの方から
「ハルが療育園を1年間で卒園した理由」
を知りたいとメッセージをいただいたので、その話を書きたいと思います。
悩める母
ハルは年中から加配付きで保育園に通っています。
ハルの通っていた療育園(児童発達支援)は年少~年長までが対象で、1年で他(子ども園、保育園、幼稚園)へ移る子もいれば、3年間通う子もいました。
↓どんな構成だったか
ハルの進路については胃に穴が開きそうなくらい悩みました。
療育園に入園した時から3年は通えない、長くて2年だと考えていました。
療育園の見学の時に、特別支援学校ではなく支援学級を考える場合はほとんどのお子さんが年長時には地域の園へ移っていると聞いたからです。
ハルは支援学級一択です。
ビビりで心配性のハルは、小学校入学のことを考えたら、年中か年長には学区の幼稚園や保育園へ転園させた方が良いのかな、と考えていました。
先生から聞いた療育園を出た方が良いかどうかの判断基準
一番大事なのは
お友だちに興味を持っているかどうか
だと聞きました。
療育園ではできずに、子ども園などではできることは
たくさんの定型発達児から良い刺激を受けること
でも、お友だちに興味を持たずにすみっこにいたり、走り回っている子はその機会があまりない。
むしろ先生が手厚く積極的に関わってくれる療育園の方が本人にとって良い刺激になる、とのことでした。
他にも先生からは
身辺自立(おむつが外れている、着替えがひとりでできるなど)が出来ているに越したことはないけど、そこは受け入れ側(園)が「できてなくても大丈夫」と言ってくれるなら、必ずしもできていなくても良い
焦らないで
とも言われました。
ハルは不器用なので、ボタンをはめるのに時間がかかる、トレーニング箸使用、でしたが、他は年少が終わるころには概ね自立していました。
先輩ママのエピソード
療育園在園時には何度か卒園児ママの話を聞く機会があったのでいくつか紹介したいと思います。
年長も療育園に残ったケース①
息子さん
・マイルールが多い
・4歳の時点でIQ76:知的境界域/いわゆるボーダー
・身辺自立はできている
・ひとりで黙々と遊ぶのが好き
しかし、家から最寄りの幼稚園の園庭開放へ何度も通う内に考えが変わったそうです。
その幼稚園ではいつも園庭のすみっこで延々と土をいじっているだけのお子さんを見ることがあったそうです。
そのお母さん曰く息子の「お仲間だな」とすぐに分かるタイプの子ども。
本人はそれが落ち着くのかもしれないし、悪い事ではないと思ったそうですが、一人の時間が多すぎる様に感じたそうです。
担任の先生も相手をしたいと思っていたかもしれませんが、たくさんの子どもに囲まれて
「せんせー!みてみて」
「こっちに来てー!」
「○○くん怪我しちゃった!」
と引っ張りだこだったので、問題行動は起こさない息子へ関わる時間はほとんどなさそうだった。
幼稚園の園長先生と話した時も
「預かることはできるけど、本当に預かるだけになる。
療育の様な関わりは期待しないでください」
とハッキリ言われたそうです。
「預かることはできるけど、本当に預かるだけになる。
療育の様な関わりは期待しないでください」
とハッキリ言われたそうです。
自分から先生に話しかけるタイプではなく、友だちへの興味も薄い息子が伸びる場所を考えたら幼稚園<療育園
と考えたそうです。
その息子さんは、地域の小学校の支援学級へ進んだそうです。
療育園の濃い環境のお陰で(と話されていた)年長の夏にはIQ90に伸び、知的学級ではなく情緒学級に通っていると聞きました。
年長も療育園に残ったケース②
娘さん
・自閉症スペクトラム・協調性運動障害
・聴覚過敏、感覚過敏が強い
・気分にムラがあり、トイレや着替えはできたりできなかったり
・単語で話す。2語文は出ていない。
・5歳の時点でIQ50ちょっと:中度寄りの軽度知的障害
お兄ちゃんが卒園した保育園から
「障害児枠(加配の申請をする)なら受け入れられる」
と言ってもらえていて心が揺れていたそうですが、過敏が強いため、年長1年間通って本人が崩れることが心配だったので療育園に残ることにしたそう。
当時、小学校2年生のお兄ちゃんがいて、小学校がどんな所かよく分かっているので
「娘には無理だな」
と進路は支援学校一択で考えていたことも大きかったそう。
支援学校の小学部、中学部と進むと地域の子ども達と触れ合う機会はほとんどない。
だからこそ最後の1年間は地域の園へ、という道も考えたそうです。
が、娘さんは聴覚過敏や感覚過敏が強く、お友だちとの触れ合いも時には負担になってしまう。
支援学校の見学へ行った際に、そこのスクールカウンセラーさんに相談したら
「本人が落ち着ける環境で過ごすことも大事」
「支援学校入学前の土台を療育園なら作ることができる」
とアドバイスされたこともあり、年長も療育園で過ごすことに決めたそう。
その後は支援学校小学部に進み、楽しく通えているそう。
療育園には年少の1年間だけ通ったケース
息子さん
・不安が強い
(プール、避難訓練の音、暗い所など苦手が多い)
・4歳:IQ110
・数字・電車・国旗が好き、勉強ができるタイプ
療育園には年少から入園し、年中からは子ども園に1号認定で入ったそう。
不安が強く、苦手なものが多いことから年少で子ども園へ入園したらポキッと折れて不登校ならぬ不登園になりそう、と思ったことから療育園へ入園したそう。
療育園で苦手なものを克服まではできなかったけど
先生に助けを求めること
や
苦手なものとの付き合い方(ここまでは妥協できる、とか)
を学んで、本人に自信がついてきたので、1年で卒業する決意をしたそう。
現在は通級指導教室を利用しながら普通級(通常級)
クラスでは「ちょっと変わってるけど、勉強が得意で色んなことに詳しい博士タイプ」として馴染めているそう。
クラスでは「ちょっと変わってるけど、勉強が得意で色んなことに詳しい博士タイプ」として馴染めているそう。
珍しい!通級のマンガ↓
みんなの意見
先輩ママたちの話も参考に、考えました。
保育園などの願書配布は10月、提出締め切りは11月。
4月にやっとの思いで療育園に入園して、慣れたと思ったらすぐに進路選択…
私は自分の知識や目に自信がく、色んなことを周りの判断に委ねまくっているので😓この時もたくさんの人に意見を聞きました。
先生や主治医は
"お母さんの意見を尊重するけど、加配申請が通るならどこかへ出た方が良いのではないか"
といった意見でした。
ハルにも聞いてみました
「次の4月からも○○学園に行く?」
→「うん!」
「次の4月から○○保育園に行く?」(園庭開放によく遊びに行っていた第一希望の園)
→「うん!」
分かっているのか😅
ハルの様子を見ていると、実際にどちらでも良さそうな感じでした。
大好きな○○学園に残るのも賛成
その頃よく遊んでもらっていた年長さん達はほとんど卒園するので
「○○くんや○○ちゃんもいなくなる?」
「じゃあハルくんも!」
と、卒園して保育園へ行くのも賛成
(保育園の事をどれくらい理解しているのかは不明でしたが😅)
私自信は、幼稚園などに断られまくったトラウマもあり
↓
もう少し療育園の温かい環境に浸かっていたかったのですが、療育園から他の園に移る場合は相談員さんや主任保育士さんの強力なバックアップ体制(保育所等訪問支援も)が整っているので、前年度のように断られまくるということはなさそうでした。
それでも、いろんな園の園庭開放に通ったり、園長先生との面談をお願いしたりするのは自分自身で頑張るしかありませんでしたが。
背中を押された言葉
夏休み明け頃になると先生から
「同じクラスには言葉のキャッチボールができるお友だちが少ないので、どうしても遊ぶ相手が先生や他のクラスの年長さん達になることが多い。
でも、来年はその年長さん達もみんな卒園してしまう。
次に入園してくる子ども達はどんな子かはまだ分からない。
来年この園に残ったらハルくんは物足りなくなるんじゃないかな?」
と言われていました。
と言われていました。
"物足りない"なんて言ったら他のクラスメイトには失礼ですが。
園のお母さん方からも
「ハルくんなら保育園でも大丈夫」
「いつでも相談にはのるからね」
など声を掛けてもらい、それらの言葉が後押しになり、卒園を決意しました。
↓こんな感じの本がたくさんある素敵な療育園でした😊
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