IQ50だった頃〜今までの知能検査・発達検査はこちらにまとめてます
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WISC-Ⅳとは
ウェクスラー式知能検査の一つで、「ウィスク・フォー」と呼ばれています。
ハルが受けた検査は正確には
「日本版 WISC‐Ⅳ」です。
日本版では2011年にWISC‐Ⅳが出て2022年には11年ぶりにWISC-Ⅴが出たそうなのですが、2022年8月の時点では、WISC‐Ⅴを実施している病院は市内にはないそうです。
(スクールカウンセラーさん情報)
WISC‐Ⅴでは知覚推理がなく、その代わり視空間指標と流動性推理指標という項目があるそうです。
WISC-Ⅳより時代に合っている検査内容だったり、より細かく知れたりするのでしょうか?
ハルが次に発達検査を受けるのは高学年になって中学校をどうするか考える時かな?と思っています。
その頃には日本でもWISC‐Ⅴが主流になってるのかなぁ?
WISC-Ⅳに関する都市伝説
・田中ビネーや新版K式より10くらい低く出る
・❝できる子❞は問題が進むので検査時間が長くなりがち
・凸凹が15以上あると生きづらい
・凸凹20あると発達障害と診断できるくらい
・健常児は凸凹があまりない
・健常児でも凸凹はある(どっちやねん)
・〈通常級にいる子達の平均〉はIQ110くらいなんじゃない?
・IQ90で通常級についていくのがやっと
・IQ89以下だと通常級はしんどい、支援級の方が良い
などなど今までに先輩ママからいろいろ聞いてきました。
都市伝説ですからね。
どこまで信じていいやら(;'∀')
検査時のハル
・8歳0か月(誕生日の数日後)
・初対面の臨床心理士さん
・親は待合室で待つ
・体調、メンタルも良い日で落ち着いて受けられる
・1時間半~2時間かかると言われたのに1時間弱で終わる
←できる子はどんどん年齢上の問題などにも進むから時間がかかるという噂を聞いていたので「これは期待できないぞ。。。」と思いました(;'∀')
ハルはハル。自分は自分。
数字に振り回されるのも良くないって分かってるけど、やっぱりIQやDQが下がるとガッカリするかもなぁ。
人間だもの。
という心境でした(-_-;)
検査結果
結果は臨床心理士さんからではなく、主治医から告げられました。
(定期受診している発達センターはそういう方針らしい)
全検査IQ98
言語理解(VIC)106
知覚推理(PRI)89
ワーキングメモリー(WMI)107
処理速度(PSI)90
という結果でした。
ちなみに
IQ130以上 きわめて優秀
IQ120~129 優秀
IQ110~119 平均の上
IQ90~109 平均
IQ80~89 平均の下
IQ70~79 境界線級/ボーダーライン
IQ70未満 知的障害
『発達障害辞典』(パスカル Jアカルド 他 2011年 明石書店)
となっています。
IQ70~79については
境界知能
知的境界域
などとも言われるみたいですが。
噂では15あると「本人が生きづらさを感じる」という凸凹
ハルの結果は凸凹18でした
(ワーキングメモリー107と知覚推理89の差)
本人が自己評価するのは最高値
(ハルの場合は107)
周りが評価するのは最低値
(ハルの場合は89)
というネット情報を見たことがあります。
ハルは「自分で思ってるほど他人に評価されない、認めてもらえない」という思いを持っているという可能性があるのかなぁ。
最初に、この検査結果を渡された時は
IQの目盛りは40~160まであるんだぁ~
IQ160が出る人もいるってこと?すごっ!
と変な所に目がいったものです。
2年4か月前に受けた新版K式の検査がDQ102だったので、DQ(発達指数)とIQ(知能指数)の違いはあれど4下がっていました↓
WISCはIQが低く出がち
という噂はハルの場合は当たっていました。
いや、成長と共に「定型発達児」との差が開いただけとも言えるのか(?)
4くらいなら誤差の範囲なのか?
でも、IQが100ちょっとなのと100弱なのでは受け止め方が変わるというか。
やっぱり平均値の100を切って残念に思う気持ちはありました。
主治医から言われたこと
・典型的な聴覚優位
・目で見るより、言葉で説明して
・知覚推理の低さはトレーニングで改善するものではないので、経験を積むしかない
・処理速度が低いと板書がしんどい場合もあるけど、一概には言えない
(ハルは今のところ板書速度に問題はないみたいですが、まだ2年生だし、支援級だし…これから困難になっていく可能性はあります)
今までの発達検査も、ハルをより知る上で役に立ちましたが、WISCはそれが段違いだと思ったし、学校にも提出することで、より理解を求められるな!思いました。
毎年、担任の先生に提出しているサポートブックにも反映させようと思います☆
検査結果で一番衝撃を受けたのは
「典型的な聴覚優位型だね」
と言われたこと。
療育と言えば「視覚支援」
1歳半検診後の親子教室時代からどっぷり視覚支援に浸かってきましたが、まさかの聴覚優位だったとは!
どうりで「見たらわかるでしょ」が通じない訳だわ(;'∀')
「発達障害だから仕方ない」と思っていましたが、本当は「発達障害な上に聴覚優位だから」なのか?
「見ても分からない」からパニック状態だったんだな、癇癪を起していたのかな?という小さいころの場面を思い出して、あの頃のハルが可哀想にもなりました。
(理解してあげられてなくてゴメン)
世の中は障害に関係なく視覚優位の人が多数派で、聴覚優位は少数派らしいです。
ここでもまたマイノリティー( ;∀;)
と地味に落ち込んでいましたが、通っている放課後等デイサービスの管理者さんと面談した時に
「中学、高校で勉強が難しくなるにつれ、先生は板書で説明し切れないものを言葉で説明することが増える」
「そうなった時に聴覚優位は強みになるよ」
と励ましてもらえ、少し気が楽になりました。
余談ですが、ハルは音楽が好きで最近はAdo(ウタ)のTot Musicaやウタカタララバイなどの、私からしたら「何て言ってるの!?」と思うような聴き取りにくい歌詞もよく聴き取ってるなぁ、と思っていました。
これは聴覚優位とは別問題かな?
WISCの専門書?を読んでみた
この本には
・ADHDによくみられるパターン
・ASDによくみられるパターン2つ
知能に遅れがあるASDは…
知能に遅れがないASDは…
など、グラフ付きで数ページにも渡りとても詳しく書いてありました。
少しだけ書くと処理速度が大きな鍵になるのですが、私は知覚推理の方だと思っていたので意外でした。
(だって知覚推理は"言葉の裏を読む""背景を理解する"に直結するし、知覚推理が低い事例を読んだらザ・自閉症だし、ハルも知覚推理が低いし←処理速度も低いけど)
でも、確かにASDやADHDの子たちのWISC情報を見て処理速度だけ突出して高いパターンはあまりみたことがない。
また、事例やQ&Aもたくさん載っており、ハルは
逆N型(聴覚処理優位型)で、この型については
事例A 話すことにつまづきはないが、漢字の習得に困難が見られる小学3年生
として
基礎情報
相談理由
家族構成
生育歴
教育歴
相談歴
受診歴
学校での様子
WISC‐Ⅳの実践と結果
結果の解釈
総合的解釈
コメント
補足情報1,2
など135ページから145ページまで10ページも細かく書いてあり、とても参考になりました。
他にも
○○が高く、△△が低い型の場合…
などと全ての組み合わせを網羅してるの?というくらいの事例の量なので厚くて重い本になっています(;'∀')
Q&Aには
Q. PSIが弱いのは、処理速度が弱いことを現わすと言われていますが、こだわりや固執性が強い子どもや強迫性の強い子どもでも弱いという結果になることがあります。それはどうしてでしょうか?
というものがあったり、
・○○が弱い子どもに対する支援の基本方針
・WISC‐Ⅳで扱う主な心理統計用語
・学習面や行動面の困難に教育支援ニーズのある子どもの特徴
・米国精神医学会による神経発達症群/神経発達障害群の診断カテゴリー
があったり
・下位検査ってよく聞くけど何?という疑問が解決したり。
病院では時間がなくて聞けなかったWISC‐Ⅳの謎が全て解けたので、読んでよかったです。
本をセールスする人みたいになりましたが(笑)
買うには勇気がいる金額です( ;∀;)←私だけ?
私は療育ママ友が「この本良いよー」と貸してくれて、その時に初めてこの本の存在を知りました。
まずは図書館に置いてあるか調べるのをオススメします!
Amazonでは「へぇー」と思うレビューもあったので、レビューだけでも読んでみたらいいかもしれません。
↓この本もWISCについて書いてあるみたいなので気になってます
このページの下の方に👇カテゴリーや注目記事があるので、良ければそちらも見ていってください☺