就学先に悩む親子のスケジュール
※ハルの場合、コロナの影響でこの通りにはいかなかったのですが
就学相談の流れはざっくりこんな感じです。
4月
は小学校がバタバタしているので
5月
小学校へ電話をかけ、見学予約をする
6月~7月
遅くとも小学校の夏休み前までに学区の小学校の見学をする
通常級、支援級を見比べた上で
・本人の希望
・自分たち親の希望
・主治医の意見
・通っている園の意見
・療育先の意見
などを元に考えをまとめる
特別支援学校の体験入学も6月頃にある。
7月
教育委員会が園(子ども園、保育園、幼稚園)に調査報告書の記入を依頼する
※特別支援を必要とする子どもをあぶり出す←
そういえば7月の頭に保育園の先生から「小学校は(どうお考えですか)…?」って若干質問しづらい感じで聞かれたわ(;'∀')
8月
園は教育委員会に調査報告書を提出
10月
就学時健康診断で視力、聴力検査などに加えて簡単な知能検査(スクリーニングテスト)を受ける(全員)
この知能検査だか発達検査で初めて「うちの子に発達障害の可能性が!?」となった場合は就学先決定の1月まで忙しい。
○○教育センターは就学時健診後は相談が殺到して混み合うそうなので、相談するなら夏までに済ませた方が良いとのこと。
11月
教育委員会の特別支援担当者が対象児の園に出向いて集団での様子をみる。
同時に園長・担任に話を聞く。
同時に園長・担任に話を聞く。
保護者の希望と就学適正会議での決定が合わない場合は話し合いを重ねる(?)
基本的に保護者の希望が優先される。
(が、教育委員会からだいぶ圧はかかるらしい)
1月末 就学先決定、入学通知書が届く
2月 各学校で新入学児童保護者説明会がある
私たちの住む自治体ではこの流れだと聞いています。
ハルの例
小学校へ電話 アポ取り
2020年6月、ハルが5歳11か月の時に学区の小学校の見学へ行きました。
2020年は緊急事態宣言が出て5月末まで小学校は臨時休校だったので
「6月に見学をするために、5月に小学校に電話しようと思ってたのに…
先生たちも大変な中、電話しづらいー(-_-;)」
と思い、休校が明けてから少しは落ち着いた頃かな?と6月中旬に電話をかけたところ、6月末に見学OKとのことでした。
電話で聞かれたこと
小学校へかけ「○○と申しますが、支援級の見学をさせていただきたいと思っていまして…」
と言うと教務主任の先生に代わってもらえました。
(窓口は教頭先生や教務主任の先生という学校が多いみたい)
・子どもの名前と生年月日
・学区内に住んでいるか
・どこの園に通っているか
・見学日の希望
「支援級の見学を」と伝えたものの電話口では障害名とか特性などは聞かれませんでした。
デリケートな話だから?
「可能な限り本人も一緒に来てください。様子をみたいので」と言われました。
療育ママ友によっては、子どもがいるとゆっくり話が聞けないので、
見学1回目→親だけで話を聞く
2回目→子どもを連れて行く
としてもらったとの話も聞きました。
ハルは初めての小学校ではビビって大人しくしてるだろうなぁ、と思ったので連れて行きました。
夫も休みが取れたので3人で行きました。
あと「お子さんはマスクできますか?」とも聞かれ
「このご時世なので、当日は親御さんもお子さんもマスク着用でお願いします」
と言われました。
持ち物
・マスク
・子どもは上履き
・大人もスリッパ持参の方が印象が良いかな?
・サポートブック(あれば)
・メモ帳、筆記用具
・水筒
・親と先生が話している間の暇つぶしグッズ
学区の小学校はこんな感じ
学区の小学校は1学年4~5クラス、全校生徒800人弱くらいのそこそこ大きい学校です。
見学してみて分かったことを先に書くと
支援学級は18人いて5クラス、先生は5人
知的5人 1クラス
情緒11人 2クラス
肢体1人 1クラス
病弱1人 1クラス
※支援級は1クラスにつき8人までと決められています。
知的、情緒、肢体、弱視、難聴、病弱
と分けられています。
情緒は知的障害のない(おおむねIQ75以上)の自閉症スペクトラム
肢体は肢体不自由
病弱は病弱虚弱
【通常級に在籍し、週に数回授業を抜けて個々人の課題に対応した指導を受ける】という通級指導教室もあります。
でも、"うちの自治体では"
通級を選ぶなら支援級にした方が良くない?
という風潮はあります。
吃音や滑舌の課題があって、言語訓練を行うとかなら分かるけど、多動やコミュニケーションの課題は週に数時間で何か変わる?
支援級に在籍して力がつけば通常級にバンバン交流する方が手厚くない?
みたいな考えです。
自治体の通級の運営方法とかいろんな要素があっての考えなので、地域が変われば意見も変わると思いますが。
支援級の生徒より手がかかるタイプなのに「支援級には入れたくない」と通級を選び、結局その子に手が取られて、支援級の生徒の不利益になる
というパターンをよく聞くからでしょうか(-_-;)
実際、1年生で通級利用の子が通常級に馴染めず荒れ、2年生から支援級という例もよく耳にします。
支援級に籍だけ置いて、100%通常級で過ごすという隠れ支援級は原則行っていないとのことでした。
(隣の市はやってるらしい)
見学の様子
1.職員室へ行き教務主任の先生と対面
2.相談室へ案内され、話す
3.支援級見学
2.相談室へ案内され、話す
3.支援級見学
4.通級見学
5.通常級見学
6.体育館、図書室、トイレなどを案内される
7.質疑応答
という順でした。
7.質疑応答
という順でした。
2.相談室で話す
では軽く成育歴や診断名、どこの病院にかかってるんですか~?なんて聞かれ、サポートブックを作っていたので、それを見てもらいながら、サラッと話しました。
本人も同席だったので本人が傷つかないように言葉を選びながら。
教務主任の先生からハルには
「保育園は楽しいかな?」
「お友だちは?」
「給食は美味しい?」
などのお決まりの(?)質問をされていました。
ハルは私や夫の後ろに隠れ、ボソボソっと答えたり
私が「○○なんだよね?」と助け船を出したり。
まぁ、これでハキハキ答えられて「支援要らないんじゃない?」となっても困るので、ちょうど良かったかな(;'∀')
サポートブックに発達検査の結果も書いていたので
「知的障害がないということなので、支援級に入るとしたら情緒級ですね」
と言われました。
3.支援級の見学
情緒級と知的級は教室自体は同じで、17人が広めの教室で過ごし、3人の先生+支援員さんが臨機応変に対応、という形みたいでした。
場面場面でパーテーションで区切り、授業を行っているそう。
情緒級は特に通常級との交流も多いので、17人が一斉に揃うことは少ないそうで、見学に行った時間も教室にいるのは7人ほどでした。
想像ではにぎやかなのかな?と思っていましたが人数が少ないこともあり、とても落ち着いた様子に見えました。
一度の見学では分かりませんが。
ランドセルや自分のものを置くスペースが広かったり、クールダウンする場所があったり、視覚支援もされていたり、好印象でした。
4.通級の見学
見学した小学校の場合、他校通級、自校通級ではなく巡回通級でした。
学校の隅に通級専用の教室があり、"通級の先生"が市内の学校を順番に回っているとのことでした。
あまり通級は考えていない、と話すと、今は競争率も高く1人にかける時間も短くなってきているのでそれが良い、と言われました。
5.通常級の見学
コロナで5月末まで休校だったので、6月末の見学でしたが
「4月末と同じ状況だと思ってください。入学してからまだ1か月経ってないので少しザワザワしています」
とのことでした。
確かに、1クラス30人~35人はザワザワしており、ギュウギュウに見えました。
支援級のあと見たから余計に。
この学校は雰囲気が良いと評判で、市内でも人気の学区です
(だから児童数も市内では多い方)
でも、そんな学校であっても通常級に関しては
「ハルがこの教室に混ざってる想像がつかない」
とハッキリ感じました。
入学まで残り10か月間の伸びしろを考慮に入れても…
見学をしているハルの様子は、ソワソワしながらもなんというか、普通でした。
途中「まだおわらないのー?」と聞いてきましたが、ちゃんと先生には聞こえない様に私に内緒話で言ってきたので「分かってるじゃん」と嬉しくなったり。
教務主任の先生からも
「教室に入るとテンションが上がって色んなものを触ったり、走り回る子も多いのに凄いですね!」
と褒めてもらいました
まぁ、ビビりタイプだから一見落ち着いて見えるだけで、本人の心の中はそんなに落ち着いてないんですけどね(;´∀`)
7.質疑応答
・来年度の支援級人数
・支援級の児童の学年、性別
・支援級から通常級への転籍の実績
・交流の様子、頻度
・登下校の付き添い、車での送迎について
・放課後等デイサービスへの引き渡しについて
・支援級の体験入学はあるのか
・入学式の予行練習はあるのか
体験入学と入学式の練習については、先輩ママ友から「うちの小学校はしてもらったよ~」なんて聞いていたので、質問してみました。
どちらもあるとのことでしたが、今年度はコロナの関係で、その時期になってみないと分からないとのことでした。
それは仕方ない。
支援級の体験入学は「支援級と普通級で迷っている」という方に向けたものはなく、1月以降に支援級が決まっている子を対象に「入学までの間に少し慣れたらいいね」という意図で毎年3回ほどしているそうです。
周りの意見
進路についての聞き取り
・本人の希望 不明
「あの教室(支援級)で少ない人数でゆっくり勉強するのはどう?たまに多い教室にも行ったりしながらさ~」と話すと「いいんじゃない?」と言っていました。
でも「多いのがイヤ」と言った訳ではないので、希望は不明ということで。
・自分たち親の希望 支援級
・主治医の意見 通常級
・通っている園の意見 通常級
・療育先の意見 どちらでも
・主治医の意見 通常級
・通っている園の意見 通常級
・療育先の意見 どちらでも
実は親(というか主に私)以外の意見としては
「(どちらでも良いけど)通常級で良いんじゃない?」
が多数派です。
5歳11か月頃のハルの課題(特性)
・不安が強くストレスをためやすい(過去に頻尿・チック)
・過剰適応タイプで外で無理をして家で発散
・登園しぶりがたまにある
・同級生に比べて言動が幼い
・不器用
と、一番の問題だった癇癪がほぼなくなってからも他の課題は残ったままです。
直近の発達検査の結果はDQ103
知的に遅れはなく、授業の進行を妨げるタイプではないということもあり
主治医「支援級ではやや勿体ない」
保育園「支援級に話の合うお友だちがいるかな」
「保育園のお友だちと一緒に通常級でやっていけるのでは」
療育先「うーーん、どっちでも」
と言われていました。
私の考え
・保育園のお友だちのことも好きで、うまく遊んでいるらしいけど、特定の「この子と特に仲良し!」みたいな関係のお友だちはいませんでした。
(※その後年長の夏頃に特定のお友だちが出来てきました。が、この小学校見学時点ではいませんでした)
発達障害の子はリスクが高い。
しかもハルは過剰適応タイプ。
不登校などなってしまったら仕方ないし、受け止めるけど、なるべくなら避けたい。
・自己肯定感が下がらないのはどちらのクラスかと考えた時、支援級だと思った。
・好きな漫画のセリフに
「一番良い選択をは何かと考えると迷って決められない。ベストではなくベターな選択を」
みたいなものがあります。
支援級だと偏見をもたれるだろうか
通常級にずっと移れない可能性もあるし
勉強面は…
などなど支援級のデメリットを考え、検索しては悩んでいた私も
「ベストは分からないけど、ベターなのはどう考えても支援級!!」
と心が決まりました。
何より、見学して見て通常級で楽しく過ごすハルの姿は想像できなかったけど、支援級で過ごすハルの姿は想像できた、というのも大きいです。
百聞は一見に如かず❀
まずは支援級でスタートして、2年生か3年生か…いつになるかは分かりませんが、いつか通常級へ転籍するのを目標に動こう!と思いました。
今後
実は、学区の小学校以外に
小規模特認制度
を利用して田舎の方の小規模小学校へ通うという選択肢もありまして。
次回は小規模特認校を見学した時の話を書きます。